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経理人材の限界にどう対応するか?BPaaSでビジネスを再構築

1. 日本の社会課題

日本では少子高齢化が進行しており、生産年齢人口(15~64歳)は1995年をピークに減少しています。
令和4年版高齢社会白書によると、2050年にはこの人口が5,275万人にまで減少すると予測されており、2021年時点から約29.2%の減少が見込まれています。

さらに、2020年の生産年齢人口7,509万人と比較すると、2050年には2,234万人減少し、減少率は約29.75%になります。単純試算になりますが、これは毎年郡山市人口の2倍を超える規模の減少に相当します。

(出典)内閣府(2022)「令和4年版高齢社会白書」

この生産年齢人口の減少は、労働力不足や国内需要の減少に伴う経済規模の縮小など、さまざまな社会的・経済的課題を深刻化させることが懸念されています。


2. 経理人材不足の危機

この中でも特に深刻なのが経理人材の不足です。

Sansan株式会社の調査によれば、経理担当者の半数以上が人手不足を感じており、そのうち約9割が「深刻だ」と捉えています。
この状況が続けば、経理業務の遅延やミスが増加し、企業の経営判断が遅れるリスクが高まります。


3. BPaaSがもたらす革新

そこで登場するのが、BPaaS(Business Process as a Service)です。
BPaaSは、経理をはじめとするバックオフィス業務をクラウドベースで自動化・効率化するソリューションです。
これにより、経理業務の多くを自動化し、限られた人材で業務を迅速かつ正確に遂行できるようになります。

※BPOとSaaSの簡単な説明

  • BPO(Business Process Outsourcing): 企業の一部業務を外部業者に委託する形態。主にコスト削減と業務効率化が目的。
  • SaaS(Software as a Service): ソフトウェアをクラウドで利用し、企業が自社サーバーやITインフラを持たずにソリューションを導入できるモデル。

4. BPaaSの具体的な効果

1. 業務効率化と生産性向上

BPaaSの導入により、経理業務が大幅に自動化されます。
例えば、月次決算や請求書処理が自動化され、手動での入力ミスや作業遅延が減少します。
これにより、経理担当者の負担を軽減し、より戦略的な業務に集中できる環境が整います。

2. 成長への柔軟な対応

BPaaSは、クラウドを活用するため、企業の成長に合わせてスケールアップやスケールダウンが容易です。
特に、中小企業にとっては、ITコストを最小限に抑えながら最新技術を導入でき、競争力を強化することが可能です。

3. データ活用の未来

SaaSを利用したBPaaSでは、クラウド上に蓄積されたデータをリアルタイムで分析できます。
これにより、経営判断のスピードが劇的に向上し、予測分析によるマーケティング戦略や新たなビジネスチャンスの発見が可能になります。

4. セキュリティとコンプライアンス対応

BPaaSは、クラウドプロバイダーが最新のセキュリティ対策やコンプライアンスへの対応を行うため、自社でこれらの負担を抱える必要がありません。
データの暗号化やアクセス管理が標準で提供されており、企業は安全にサービスを利用できます。


まとめ

経理人材不足が深刻化する中で、BPaaSの導入は、バックオフィス業務の効率化と自動化を加速させる鍵となり、未来に向けた柔軟な対応が可能となります。
労働力不足に対処しつつ、競争力を維持するためにも、今こそBPaaSの導入を検討してみてはいかがでしょうか?

株式会社Back Office Solutionでは、企業の業務フローを分析し、SaaSを活用した効率化・合理化を実現するお手伝いをしています。

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