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【業務効率化】今すぐできる!無駄な事務作業の見直し方!:後編

前回の記事では無駄な作業とはどのような作業か、ざっくりとお話しさせていただきましたので
今回は具体的な業務例を参考に、効率化について考えてみましょう。

<具体例>

今回は例として、「お客様から紙で頂いた見積依頼書から見積書を作成する」という業務を取り上げてみます。

業務の全体の流れとしては以下の通りです。
フロー図

上記の工程の中にも、改善の余地は山ほどあると思いますが(FAXやり取りなど)。
今回は見積書作成作業である3番に焦点を当ててみます。

ExcelやIT関連に詳しい人であったり、便利な見積システムを使用している場合は取るに足らない作業かもしれませんが
Excelで業務をしていて、かつそれほど機能について詳しくない場合は一苦労です。

毎回社内の資料を掘り起こして、製品の製造可否や注意事項を調べたり
製品やプロジェクトごとに金額設定をするために過去の見積をひっくり返したり、
手作業でやるとなると非常に手間のかかる作業です。
また、一つ一つ手作業だと、時間がかかるだけでなく、時には人的なミスも出てくると思います。

改善策として考えられるのは、品種ごとの注意事項や価格情報を関連付けたデータベースを作成し、
事前に設定された情報を自動的に適用することです。

※以下はイメージです
(データベース1):品種ごとに注意文を用意する

(データベース2):品番、販売価格を紐づけたデータベースを用意する

(見積書例)
・見積書内に「資材X」が含まれている場合はデータベース1から資材Xの注意文を見積書の備考欄に反映する
・品番を入力すると、データベースから品番・製品名と紐づいた金額を見積書に反映する
・製品について入力するのは「品番」のみ

「この資材はどのくらいの利益率で売るんだっけ…」、「この製品にはどんな注意点があるんだっけ…」と
いちいち考えていては時間がいくらあっても足りません。
もっとボリュームのある見積書を作成する場合はなおさらです。

そこで、データベースから決まった情報を引用できるようにしておけば
そういったことを考える必要もなく、以降の見積作成もぐっと楽になります。

最初の仕組みづくりは慎重に時間をかけて行う必要がありますが、
うまく作り上げられれば作業時間の大幅な短縮や、ミスの削減につながります。
また、効率化によって生まれた時間はほかの作業に回すことができるようになります。

<実際の業務効率化を目指すにあたって>

今回はあくまでも、業務効率化を考えるきっかけになれば、という意味で上記のExcelの例を挙げました。
今回の事例程度であればExcelの関数などで簡単に実現はできると思いますが、
実際にはもっと複雑な処理が必要であったり、Excel以外にも様々なツールやシステムが利用されているかと思います。

そうなると、無駄の多い作業であるとはわかっていても
どのように効率化すればよいかわからない、考える時間がない、手順がもっと複雑というお悩みも出てくることかと思います。
そのような場合は個人や社内だけでなく、外部の専門家やコンサルタントに相談してみるのも一つの方法です。

<まとめ>

業務の効率化は企業だけでなく、地方自治体などでも広まってきています。
それぞれ効率化する対象の業務によって差はありますが、1日のうち数時間、年間で1000時間単位で業務削減できた事例も少なくありません。

今回はExcelで業務を行っている前提で話してきましたが、既存の社内システムがある場合でも、
システム間の連携や、昨今話題が尽きないAIの活用、ペーパーレス化など検討すべきポイントはたくさんあります。

普段慣れてしまっている業務でも今一度振り返ってみて、その業務は本当に必要か、
改善するとしたらどんな改善ができそうか考えてみると業務への理解も深まります。

一人でも多く、効率化について考えるようになることが成功への近道です。
頭の片隅でもよいですので、ぜひ普段の業務の効率化について考えるきっかけにしてみてください。

また、業務改善に興味をお持ちいただけましたら、お気軽に弊社へもご相談ください。